※氏神さまと崇敬神社について

神社への信仰は、氏神さまへの信仰と崇敬神社への信仰の、大きく二つに分かれます。

 現在住んでいる土地を御守り戴いている神社を氏神という場合と、代々その家(氏)の守り神としてお祀りしている神様を氏神という場合があります。この両方を共に氏神とする事も多く行われてきました。先ず、最も近しい神さまを信仰する事が一番大切です。特殊な例として、二つの氏神さまを持つ二重氏子という地域もあります。

なお、元々集落が無く、近代になって開発された地域等には氏神さまも無い場合もあります。その場合には住民が話し合って比較的近い神社の氏子として加えて貰ったり、新しく氏神さまを勧請する事もあります。様々な事情で氏神さまが存在しない場合は、何れかの神さまをその家の氏神さまと定めてお祀りする事もできます。

 崇敬神社は、氏神さま以外の信仰する神社をいいます。近辺であっても、遠方であっても、その神様に御縁を感じたり親しみを感じたりすれば幾つもの神社を信仰することに差し支える事はありません。神様の御神札が喧嘩をするような事は決してありません。日本は元々八百万(やおよろず)の神々によって御守りを戴いている国柄です。

 氏神さまも、崇敬神社も、日本の守り神であるお伊勢さまも、祖先神も、先祖から大切にしてきた仏教も、全て敬ってこそ私たちの人生は豊かなものになります。